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レオナルドとルオー [趣味]

今日は天気も良く、春休み最後の自由になる時間を二つの美術館で過ごしてきました。

先ずは渋谷にあるBunkamuraのザ・ミュージアムで3/31から公開されている「レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想」展です。
東京に来る前は福岡でも開催されていて、宣教研修で大分にいる時に、観に行きたかったのですが機会を逸していましたので、ようやく観ることが出来ました。

私の中でのお目当ては二つ。一つは下にある「ほつれ髪の女」で、もう一つは「岩窟の聖母」です。



「ほつれ髪の女」は素描風の小さい画で1506~08年頃の作だと思われます。レオナルドは1519年に没しますので晩年の無駄を削いだ円熟した美を描いています。
1506~08年といいますと、丁度ルターが落雷事件にあってエルフルトの修道院に入った頃ですねえ。レオナルドとルターは何の関係もないですが、同時代に生きていたのだなあと思うと感慨深いものがありますね。

もう一つの「岩窟の聖母」は現在三枚残されており、パリのルーブル(原形と考えられている)、ロンドンのナショナルギャラリーの二枚が有名です。今回展示されたものは何世紀もフランスの個人コレクションで眠っていたものだということです。私もナショナルギャラリーのものは観たことがあったので、興味深く観ることが出来ました。

その他にレオナルドのモナリザの模写が数多く展示されていましたが、やはり本物とは全然違うなあと感じました。あの微妙な微笑みやタッチやぼかし方など。。。名画と言われる所以ですね。




Bunkamuraのイタリアンのお店が半券提示で割り引きしていたので、パスタランチ(野菜とベーコンのペペロンチーノ+サラダ取り放題+コーヒー+デザートで¥1,000!)で昼休み。


ここで元気を取り戻し、銀座線で京橋へ。何度も通ったブリジストン美術館です。
ここには私の大好きなルオーの「郊外のキリスト」と「ピエロ」が常設されています。絵画の中で私の一番好きな画が、この「郊外のキリスト」です。



この画を知ったのは確か1986年頃だったと思いますが、一目で惹き込まれました。今でもブリジストン美術館に行けば、この画が待っていてくれると思うと、数ある美術館の中でもブリジストンだけは私にとって特別な意味を持っています。

ところで、今日わざわざハシゴしてまで「郊外のキリスト」を観に来たのは、最近読んだ本で香川紘子さんの詩を知ったからです。以下のようなものです。


「 郊外のキリスト  ルオーに 」

  血の気の失せた月が
  黒雲にのまれようとする
  人気のない郊外の泥濘の道を
  いま 墓から甦ったばかりの主が
  幼い男の子と
  女の子を従えて
  黙々と歩み給う
  戦争のたびごとに
  大人たちが
  爆風で横木の吹っ飛んだ十字架に
  主を磔にしようとも
  寄る辺ないみなし子たちが存在するかぎり
  墓穴の重い石をころがして
  何度でも
  主は甦り給う



香川紘子さんは、生後まもなく脳性麻痺と診断され、その上、十歳の時に、広島で被爆しました。車椅子の詩人とも呼ばれる方でキリスト者です。

受難週が始まっていますが、改めてこの画と共に今週は黙想しながら過ごしたいと思います。


カラバッジオの『聖マタイの召命』 [趣味]

聖霊降臨節に入った最初の聖霊降臨後第2主日の福音書はマタイの召命がペリコーペとして取り上げられています。

マタイの召命というと、直ぐに思い起こすのがカラバッジオの『聖マタイの召命』という下の絵です。



最初に見た時、光と闇の劇的な使い方からレンブラントが描いたのかと思いました。

レンブラント(1606-1669)とカラバッジョ(1571-1610)は実際に会ったことも接点もなかったと思われますので、ほぼ同時代に前後するような形で、この二人が現れたのは不思議な感じがいたします。時代が求めていたのかもしれませんね。

この絵では主イエスが右側に描かれ右手でマタイを指しています。一方のマタイですが、この絵からは一体誰がマタイなのか判然としません。それらしい人は、指を指す髭を生やした初老の男、うなだれて金貨を見つめる男など複数人存在していますが、現在では画面左端のうなだれる男が聖マタイであると考えられています。

これは私の推測なのですが、カラバッジョはわざと誰がマタイかがハッキリと分からないように描いたのではないかと思うのです。そうすることによって、登場人物の一人一人が、自分かも知れないという不安と期待の緊張感を覚えるからです。そしてそれは、この絵を見る者にも同様な思いを与えていると思うのです。

弟子としての召命、それは特別なことではなく、キリストを信じる一人一人が体験するドラマです。マタイが自分の職場である収税所で召しを受けたように、ペトロもヤコブもその生活の場の真ん中で召しを受けたのです。

この光に生かされてまいりましょう。

「糸」 [趣味]

皆様、お久しぶりです。

色々立て込んでいたことを口実に、すっかりBlogがご無沙汰になってしまいました。

先週はペンテコステでしたが、武蔵野教会では、礼拝後に祝会がもたれ楽しいひとときでした。
その中でゴスペルマイムが2曲披露されたのですが、その一曲が私の好きな中島みゆきの「糸」
でした。歌詞の持つ意味と、福音の持つ意味が豊かに響き合って、とても感銘を受けました。 

 歌詞は以下のものですが、良い曲なので多くのミュージシャンがカバーしています。
その中でも私は、岩崎宏美が歌ったものがお気に入りです。
良かったら聴いてみて下さい。http://youtu.be/mkfxRpqwmPY

「糸」  作詞・作曲  中島みゆき

なぜ めぐり逢うのかを
私たちは なにも知らない
いつ めぐり逢うのかを
私たちは いつも知らない

どこにいたの 生きてきたの
遠い空の下 ふたつの物語

縦の糸はあなた 横の糸は私
織りなす布は いつか誰かを
暖めうるかもしれない


なぜ 生きてゆくのかを
迷った日の跡の ささくれ
夢追いかけ走って
ころんだ日の跡の ささくれ

こんな糸が なんになるの
心許(もと)なくて ふるえてた嵐の中

縦の糸はあなた 横の糸は私
織りなす布は いつか誰かの
傷をかばうかもしれない

縦の糸はあなた 横の糸は私
逢うべき糸に 出逢えることを
人は仕合わせと呼びます


ハクビシン騒動の顛末 [趣味]

以前、妻の誕生日に狸騒動をお伝えしたことがありましたが、実はハクビシンであったことが判明しました。

あの後、何とリビングの天井の隅から黄色い液体が滴り落ちてきたのです (゜ロ゜)。
そう、それは大量に屋根裏でもよおした尿が、断熱材の隙間からしみこんできたものでした。
ここで火がついた妻は、区役所に電話し、早速おとり罠を借りてきました。バナナが好物とのことでしたので、それを仕掛けました。        

       

しかし、奏功せずに数週間が経ちましたが、その間、ハクビシンの天井裏での暴れようはエスカレートする一方でした。たまりかねて、私が一度天井裏に潜り込み、照明と大声、最後はネズミ撃退用煙幕で一時的に追い出しました。その時に見た、天井裏の惨状は大変なものでした。糞尿の山にものすごい臭気、断熱材を破いて荒らした跡。。。。。        

もうこれは、素人の捕獲作戦はムリとあきらめて、今度は入ってこられないようにする策に出ました。大家さんに連絡して、知り合いの大工さんを紹介してもらい、ハクビシンの潜り込めそうな穴を塞いでもらい、ついでに天井裏の汚物処理もお願いしました。さすがは大工さん、私がひいこら言いながら、登ったのとは段違いに、身軽に登っていき、てきぱきと汚物処理をして頂きました。        

とりあえず、主立ったブツは取り除いたものの、消毒や殺菌が必要とのことで、今日は、区役所で紹介してもらった業者に来てもらいました。ハクビシンが侵入しそうな箇所に金網を付けてもらい、一階と二階の間、それから二階と屋根の間を消毒・殺菌・清掃してもらいました。
    

       

仙台でも見たことがなかったハクビシンを、東京で住み着かれることになるとは思いませんでした。

いやはや、何とも大変な一ヶ月となった次第です。



タグ:ハクビシン

「レンブラント展 光の探求/闇の誘惑」を観てきました [趣味]

今日から、娘の新学期が始まりました。そして、私の方も来週から、神学校の授業が本格的に始まります。 

その前に、春休み中に行こうと思っていた、レンブラント展を昨日の午後、妻と二人で上野の国立西洋美術館に観に行ってきました。http://www.ntv.co.jp/rembrandt/index.htm

本来なら312日からオープンの予定でしたが、東日本大震災の影響でオープンが延期されていたのです。またオープンした現在も、節電のために、10時~16時までの開館となっています。上野はパンダが来たこともあって、子ども連れが多くいましたし、桜も五分咲きくらいでした。



レンブラントは、私の好きな画家の一人です。

これまでも機会を見つけては企画展を観に行きました。上の写真は2002年(京都)、2003年(上野)そして今回の図録です。先の2回は油絵がメインでしたが、今回はエッチングによる銅版画が多く展示されていました。

版画の場合、修正を加えたいくつもの版が存在し、修正の過程を比較することが出来ます。また印刷する紙の種類によってお風合いが大きく変わります。特にレンブラントは日本から輸入した和紙を好んで使用したそうです。今回は、それら紙の種類違いや数種類の版を同時に展示することで、一つの原板から様々なバリエーションが豊かに広がっていく様子を目の当たりにすることが出来ます。油絵が少なくて一見地味な内容に見えますが、このような企画はなかなか観ることが出来ない玄人向けの内容となっています。

油絵がメインの場合は問題ないと思うのですが、今回は比較的小さいサイズのエッチングの展示が多いので、照明が暗いこともあり、顔を近づけないと細部が見えませんでした。ですので目がしょぼしょぼになりながら観ました。いやはや、視力の衰えを感じますねえ(ToT)

下のものは、レンブラントの有名な「三本の十字架」のステート違いのものと、「エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)」です。






図録も内容が充実していて、値段も2300円と手軽です。展覧会は6月までが上野で、その後は名古屋で開かれる予定です。興味のある方は是非、ご覧下さい。


うちのロク助です [趣味]

今日は、小学生の娘が飼っているウサギのロク助を紹介します。特徴は鶏冠(トサカ)みたいに額の毛が立っていることです。鳩胸みたいな胸もかわいいです。ロク助はこの胸や頭をなでてもらうのが大好きで、なでてくれとおねだりします。


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