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『アンパンマンの遺書』を読んで [読書]

大分市の図書館から、アンパンマンの作者「やなせたかし」さんの自叙伝である『アンパンマンの遺書』を借りてきて読みました。





やなせさんは、戦争を体験する中で、絶対的な「正義」というものはないのだということを悟ったそうです。なぜなら、戦争をする両者ともに大義名分を振りかざし、敗戦後にはそれをすぐにひっくり返す。そのような正義は嘘だと感じたそうです。

そして、その戦争体験で、これだけは真実だと感じたのが「食べること」の大切さだと語ります。敵味方、勝者敗者関係なく「食べること」「食べさせること」こそが生きることに必要だと実感したからです。

その経験が、アンパンマンをして自分の顔を困っている人に食べさせるというキャラクターを生んだのです。

アンパンマンの絵本の後書きに、やなせさん自身が書いた文章があります。



 「……子ども達とおんなじに、ぼくもスーパーマンや仮面ものが
  大好きなのですが、いつもふしぎに思うのは、大格闘しても着て
  いるものが破れないし汚れない、だれのためにたたかっている
  のか良く分からないということです。

  本当の正義というものは、決してかっこいいものではないし、
  そして、そのために必ず自分も深く傷つくものです。
  そしてそういう捨て身、献身の心なくして正義は行えません。……」

やなせさんはクリスチャンだとお聞きしましたが、苦難の僕である主イエスの姿がアンパンマンに重なって見えてきそうですね。(^^)
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